地球の裏側で井戸を作る。
昨年から今年にかけて、1ヶ月以上チリにいたのですが、今回はほとんどこのミッションの為に行ったと言っていいくらい井戸三昧でした。




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水源もいいのでとてもくりあなきれいなみずが出るようになりました!
ニワトリにあげても元気でしたので、水質は悪くないようです。

昨年の1月に私が日本に帰った後、ちょうど家の近くに重機がやってきたので、少しお金を払って穴を掘ってもらったところ、水脈にあたりましてきれいな水がたくさん出てきました。が、私がいないのでそのまま木の板で蓋をされて1年ほどそのままでした。
今までは、我が家の水道はよく言うとアンデスの山から引いてきた天然の水を使っている共同の水道を使ってましたが、度々水が止まってしまうのでとても不便でした。そこで、この地下水を使い自前の水道設備を作るという事になりました。

まずは、近所の井戸水の設備を視察…。
改善点は多そうですが、仕組みはわかりました。

どう見ても、日本製じゃないトヤマのチェンソーが売っている、プエルトモンの金物専門店で材料を物色。

チャイナ製のポンプとイタリア製のポンプがありましたが、イタリア製のポンプを買ってみました。

水のある場所から母屋までは30mほど離れております。
ポンプを設置する場所を、車の車庫の中に設置する事にしましたので、まずは車庫の中に電気を引かなければなりません。

という事で、せっせと穴を掘ります。結構大きな石が出てきたりするので、ツルハシで崩してから、スコップで掘り出す作業を繰り返します。

掘りあがりましたので、配管を設置して中に配線を通します。

あらかじめ、家の中の配線を調べて、電気を取り出しやすく配線の容量も大きい場所から電気をとる事にしました。作業前にはブレーカーを落として安全作業です。

配線も無事に終わり、埋めもどしをしてとりあえず電気工事は完了です。
この作業で、ポンプに電源を供給できるだけでなく、車庫の中でも電動工具やバッテリーの充電などもできるようになりました。

あちこちコンクリート管を探していたのですが、SODIMACで少し細めですが手頃な菅がありましたので、注文して配送もお願いしました。
他の人に取られてしまうとダメだからと、店員さんがうちの分をテープで巻いて名前を書いてくれました。これで、コンクリート管を手に入れることができたので一安心です…。
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車庫の中にポンプを設置しますので、ポンプの台座を作成しました。
毎年大工道具などを揃えておりますので、もう一通り揃っております。
丸ノコで、角材を切って作ります。

ポンプも組み立てますが、説明書などは付いてませんでした。が、構造を見れば、どのように配線をしたら良いのかもわかりますので、組み付けて配線をします。

空気の圧力を溜めるタンクを設置してポンプ周りは完成!

SODIMACで、高級ステンレス製のスコップをゲット。小さい剣先スコップも買いました。これをもってかえったら、近所の人たちにビックリされました。

このスコップは幅が狭くて、配管の穴だと細く掘れるので土量が少なくてとても楽チンでした。ポンプから家までの水道管を埋める穴を掘りました。

家の2階へ伸びる水道管を切り取り分岐してバルブと散水栓、ポンプからの配管を取り付けるジョイントを取り付けました。
こちらでは銅菅をロウ付けして菅を接続します。
家が燃えるといけませんので裏に鉄板を当ててバーナーでロウ付け作業を行います。

バルブと塩ビ管のスリーブを取り付けて完成です。
ここで問題が…。海に行きまして膝を痛めてしまい歩けなくなってしまいました。ポンプから井戸までは25m以上あり、そこまで管を埋設しなければなりませんが穴を掘ることができません。
近所の親戚にお願いして、掘るのを手伝ってもらいました。

井戸までの配管はなんとか終わり、コンクリート管の配達日も近いので、コンクリート管を吊って穴の中に設置しなければなりませんので、クレーンを作りました。その辺にあった丸太に切れ込みを入れまして…。

BMWのオートバイが新品の時の梱包に使われている丈夫なバンドがあるのですが、そのバンドで丸太を縛り、やぐらを組んで、滑車をつけてクレーンが完成!
これで1/4の力で物を下ろせるはずです。

水中ポンプで水を汲み上げ、床をきれいにして管を設置します。

これで100キロ以上もある重たいコンクリート管を吊って穴の中に設置することができました。
がしかし、2m40cm分の管を頼んだつもりですが、なぜか30cm分の一個がたりません。持ってきた配送業者が、1個足りない分は来週持ってくると言って帰りました。おいおい、こうなると困るからテープまで貼って取り置きしておいたのにね…。

穴の大きさからして本当はもう少し太い管を入れたかったのですが、人力で施工するのであまり重たい管が設置できず、80cmの内径の管になってしまいました。これだけでは十分な水量が確保できませんので、周りの穴に大きめの石を入れる事により、空隙が出来てそこに水がたまり、管の内径以上に水を地下に蓄えることができます。

そこで、海に行きまして石を拾って運搬する事にしました。

車に大きめの石を積み込みます。
いろいろな石があって、結構楽しい作業でした。
金属が入った石もあってそれは家宝になってます。笑

まずは、大きめの石で最大地下水位以上に石を投入します。地層の色を見れば、最大の水位がわかりますよ。

そのあと、だんだん石を小さしていき、最後に鶏の餌が入っていた土嚢袋の大きなやつを敷き砂が落ちるのを防いでから、土で埋め戻します。

1週間待っても、管が届かないので、SODIMACに行ってどうなってるか聞きに行きました。管売り場にはたくさん在庫があったので間違いなく忘れてます。
文句を言いに行ったら、急いで運ばせるということで、やっと管が届きました。

管が届いたので、配管をして継ぎ目と菅の穴をモルタルで仕上げをして完成です。

うまくいきました!

井戸の底まで管を接続して…。おーいい感じじゃないですか。

ポンプ周りも組み上がったので電源を入れると、フィルターの辺りから漏水が・・・。
あちこち直しまして・・・、

無事圧力が2.5bar まであがりました。

ポンプ周りも組み上がったので電源を入れると、フィルターの辺りから漏水が・・・。
あちこち直しまして・・・、

無事圧力が2.5bar まであがりました。

水を浄化するのにブリーチを少し多めに入れて、
コンクリートの蓋をして、ビニールで覆ってさらにバンドをかけて虫などの侵入がないようにしました。

そのままでは風雨にやられますので、その辺にある材料で屋根をつけて完成です!

水源もいいのでとてもくりあなきれいなみずが出るようになりました!
ニワトリにあげても元気でしたので、水質は悪くないようです。
飲み水には、日本の誇る、オレンジジュースも水になるという浄水器を付けてますのでこれで当分水には苦労しないでしょう。
さらっと書いてますが、ここまでに10日以上は費やしておりましたよ。
近所の人も見に来て、この井戸と出てくるクリアな水に感心しておりました。
まあ、日本の土木施工管理技士が施工したのですから、あたりまえなのですが。笑
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